たまに ELCASET。日立LoDブランドのエルカセットデッキ D-9000

Lo-D(ローディ)とは、かつて存在した日立のオーディオ向けブランドです。
このエルカセットデッキは、『D-9000』という型番です。実態はソニーの EL-7 の後期モデルを種機としたOEM製品で、エルカセットシステムの発表から1年遅れた1977年7月に発売され、価格も EL-7 と同じ 198,000円でした。
パワースイッチなどのスイッチ類の意匠がオリジナルのEL-7と大きく異なる他は、ほとんど差異がありません。
写真のように、この時期のLo-Dブランドの製品と同じデザインのスイッチ類が採用されていますが、レバー式のパワースイッチはどんなもんでしょう???
録音中に、つい引っ掛けてパワーオフとなり「あぁっっ!」となった人がきっといたのではないかと想像します。他のスイッチならともかく、パワースイッチにお手軽なレバー式を採用する心は理解できません。いわゆるフェールセーフの心が足りません。
余談ですが、この EL-7 を種機としたエルカセットデッキには、E4950という型番でドイツのWEGA社(実態はソニー)からも発売されました。