SONY PCM-D100 を買ってみた。これはお勧めの製品に仕上がっている。

9月6日にベルリンで開催された国際コンシューマエレクトロニクス展「IFA 2013」で発表された、SONYのリニアPCMレコーダー PCM-D100。

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これまで、PCM-D1(2005年)、PCM-D50(2007年)、PCM-M10(2009年)と発売されてきたのだが、今一つ仕様が半端で購入を見送ってきた分野だ。今どきはiPhoneに KORG  iMS20などの外部マイクを付ければ、結構高音質でリニアPCMレコーディングができるから、半端な仕様のハードウェアなんて欲しくもない。

ところが、このPCM-D100だけは別だ。見た目はPCM-D50とそっくりで、既存のリニアPCMレコーダの上位製品なのかと思わせるが、中身が大きく向上している。その大きな特長とは、DSD録音(2.8MHz/1bit)が可能という点だ。

これまで、自社で展開してきたSACDへの過大な配慮と(?)、経営状態改善のためか新製品の投入に消極的になり、市場が拡大しつつあるDSDに対して一切の沈黙を守ってきたソニーであるが、ここに来て初のDSD録音可能なモデルを出した点では、とても意義が大きい。KORG、TASCAMの後塵を拝してきた立場を、ここで逆転するべく使命を担った製品とも言えるかもしれない。

PCM録音の仕様は、ほぼ従来の製品を踏襲しつつ、多少のハイビット化(192kHz/24bit)を行っている。今回初搭載されたDSD録音機能におけるサンプリング周波数は、DSDとして標準的な2.8MHz止まりとなっており、この点は正直な気持ちとして、倍の5.6MHzをサポートして欲しかったと思わざるを得ない。とは言え、リモコン、ウィンドスクリーンなど屋外での録音に必要なものを全てセットして100,000円程というのは、お買い得! じゃないかなぁ。

このPCM-D100の実機は、10月18~20日に開かれた“音展”で先行展示され、会場ではレコーディング体験イベントも開かれた。参加申込みに気付いたのが遅く、体験会には混ざれなかったが、体験会終了後の製品展示でこれを触ってしまったのがいけなかった。担当者の自信の漲った説明にも心打たれw、久しぶりにその場でSONY製品への物欲が復活してしまった。お買い得と言い切ったものの、録音しかできなくて10万円ですから数日考えてみた。でも…フツフツと生まれてしまった物欲には抗しきれる訳もなく、先月末にソニーストアで“ぽちっとな”をやったわけである。

そのソニーストアでも、ポイントが少し貯まっていたので、90,000円を僅かに切る89,820円で購入できたから、めでたしかな。しかも、ソニーストアで買ったことで、21日発売予定となっているにもかかわらず、一週間前の14日に届いてしまったのはラッキー!。