エルカセット / ELCASET EL-D8

デンスケタイプのエルカセットも入手してみました。

エルカセットデンスケDDと言います。

ただでさえ発売された機種が少なかったエルカセット規格の機器の中で、唯一の“デンスケ”タイプで、規格策定に参加したTEAC,Technics(松下)からも発売されることは無かったと思います。

1978年頃に発売されたこの製品のデザイン上の特徴と言えば、何と言っても丸いレベルメータと回転ノブ式の操作系でしょう。
プロ用のNAGRA にその測定器っぽい形の製品がありましたが、それをエレガントにしたような感じです。
と言うより、オープンリールタイプの『TC-5550-2』という機種がありましたが、このEL-D8 はそのデザインを踏襲した兄弟機のような関係です。操作ノブなんか全く同じです。有名な『オーディオの足跡』(http://audio-heritage.jp/SONY-ESPRIT/player/el-d8.html)様のホームページで当時の仕様を確認すると、大きさもほぼ同一で重量だけが1kg軽い5.8kgです。元々コンパクトカセットより大きいエルカセットのポータブルデッキですから、既に大きく重いです。この時代、重量派の製品には、それだけで音質の良さを代弁しているような要素がありましたが…。

デザイン上の大きな特徴である丸いレベルメータは、これ以降のカセットデンスケのデザイン上の特徴として、ロングセラーになったTC-D5/D5M へと受け継がれ、さらに現代のデジタルデンスケ『PCM-D1』で再現されているようです。